こんにちは、たじたじ(@tajitaji110)です。
このブログでは、キャンプを中心としたアウトドアに役立つノウハウや、ギアについて紹介しています。
NANGAのシュラフが気になる。
何がいいのか教えて欲しい
そこで今回はナンガ オーロラ600DX 山渓モデルを冬キャンプで使用したレビューとナンガの魅力を紹介していきます。
*記事の内容
- 氷点下の冬キャンプ
- 600DXで冬キャンプ行ける?
- ナンガの山渓モデルについて
<プロフィール>
- キャンプ歴2013年~
- 冬キャンプ & 焚火好き
- テント泊計100泊以上
ちなみに、ナンガ購入のきっかけは真冬のふもとっぱらキャンプ場で寒さに震えながら一晩過ごした経験からです。
真冬のキャンプの洗礼を浴びてからシュラフは多少高くても安心して使える方が良いと思いナンガの購入に至りました。
冬キャンプを良い思い出にするために、是非最後まで読んでいって下さい。
それでは、本題に参りましょう。
ダウンと化繊の違い
ダウンシュラフで有名な「ナンガ」ですが、最初にダウンと化繊の違いについて簡単に説明していきます。
・ダウンシュラフの特徴
ダウンとは水鳥の羽毛の事です
メリットとしては軽くて温かい、収納がコンパクトなどが挙げられます。
ダウンシュラフは空気をたくさん含むので保温性は非常に優秀です。
その反面、濡れてしまうと空気を保持できなくなり、保温性を失ってしまうデメリットもあります。
・化繊シュラフの特徴
化繊とは化学繊維のことで、ポリエステルやナイロンなどの繊維のことです。
濡れに強いのが化繊のシュラフの最大の特徴で、テント内の結露程度であれば保温性に大きな影響はありません。
ですが、
保温性の高い化繊シュラフは、重くて大きなシュラフになってしまいます。
実際に冬キャンプで使用
外気温5度前後
よく行くキャンプ場で使用:
- オーロラ600DX 山渓モデル
- 1月の平均気温 5度くらい
- 上下スウェット
- 銀マット+サーマレストZライト/ソル
- 湯たんぽ なし
- 毛布 なし
寒くなかった?
全然寒くなかったよ。
と、全く問題なく使用できます。
しかし、最低気温が氷点下の日は寒がりの奥さんは
若干足元が冷えたかな
と言っていたので氷点下のときは寝袋に湯たんぽを入れてます。
湯たんぽは低温やけどの危険があるので注意してください
外気温-7度
ふもとっぱらキャンプ場で使用:
- オーロラ600DX 山渓モデル
- 気温 -7度
- 上下スウェット+軽量ダウン
- 銀マット+サーマレストZライト/ソル
- 湯たんぽ あり
- 毛布 薄手のものを使用
過去に冬キャンプで痛い目をみているので万全の準備をして挑みました。
その結果、
いやー、よく眠れた。さすがナンガだね。
そっちはどうだった?
何度か寒くて目が覚めたけど、そこから寒くて眠れないってことはなかったよ。
しっかり着込むなり湯たんぽを準備するなどすれば、ナンガオーロラ600DX 山渓モデルで問題なく朝を迎えることができました。
ですが、―5度を下回るような寒冷地でのキャンプの場合、特に冷え性の方はナンガオーロラ750DXや900DXにしたほが良さそうです。
ナンガ オーロラ600DX 山渓モデル
NANGAについて
1941年創業の国内メーカーで
社名「ナンガ」はヒマラヤ山脈にある「ナンガ・パルバット」に由来しています。
ナンガ・パルバットは標高8126mで世界で9番目に高く、別名「人喰い山」とも恐れられ、今までにたくさんの遭難者を出してきた登頂が困難な山のことを指し、その社名には創業者横田晃の「困難だからこそやってやろう、みんなが登らんとこを登ったろうという」という思いが込められています。
ナンガの特徴:
- 国内洗浄された羽毛を使用しており、安全で高品質。
- 製造は熟練した縫製職人さんによって出来ている。
- 寝袋の修理であれば基本的に無償。(永久保証)
河田フェザーについて
ナンガが使用する羽毛「河田フェザー」とは三重県多気郡明和町に本社/工場を構えている会社で、羽毛の洗浄に使用する水は地下から湧き出る超軟水を使用しています。
超軟水は浸透力が高く、羽毛の隅々まで浸透してアカや脂肪分を取り除き、還元力の高い水が、羽毛の機能を回復させることができるのです
また、工場の西側に位置する大台ケ原は年間の降水量が3,500mm以上になる国内有数の多雨地域になっているため、そこで雨を降らせたあとの乾燥した風が工場のある三重県明和町には吹いています。
その一年を通して湿度の低い乾燥した気候が羽毛のホコリやアカを取り除く作業に適しています。
羽毛精製には水と気候が大事だということです。
山渓モデルとは?
「ナンガ」と「山渓」がコラボしたダウンシュラフになります。
山渓とは
- 有限会社 山渓
- 所在地 大分県
- 創業 1968年
- アウトドア商品関連の販売会社
山渓モデルはナンガの高品質な素材を使い価格を抑えた夢のような商品です。
ナンガ社のオーロラテックス製品を製造する際、一番多く使うカラー(ブラック)&大量オーダー&単一カラーで作ることによる製造コストの大幅カットにより、高いレベルの防水湿機能はそのままに大幅なプライスダウンを実現いたしました。
色は好みの問題なので黒が好きな方にはピッタリです。
黒は絶対に嫌だって方は、ナンガ本体が販売している製品であれば色の選択肢は増えますのでそちらからの購入をお勧めします。
問題は納期です。
山渓モデルは製品の在庫をもたないので受注生産となり、大体2ヶ月から4ヶ月待ちになってます。
寒くなってきてきたけど、今年は冬もキャンプに行くぞと決意したとします。
そこから冬装備を調べ始めナンガに辿り着いて、いざ買おうとしたら4ヶ月待ちで納期は3月なんてこともよくある話です。
ナンガをの山渓モデルを持って電源無しの冬キャンプに挑戦するなら、お盆休みを過ぎたあたりで注文をしておいたほうが良いでしょう。
600DX 特徴
限界温度・快適使用温度
- 「快適使用温度」 -6度
- 「下限温度」 -11度
となっていますが、ほとんどのメーカーで「表示温度は参考温度なので個人差があります」と記載されています。
性別でも違いますし体格や年齢でも個人差はありますが、冷え性の方は+5度~+10度くらい余裕をみておいた方が無難です。
心配な方は湯たんぽやホッカイロを持って行きましょう。
フィルパワ―(FP)
ダウンの品質は一般的に「フィルパワー」(FP)という単位で表示されます。
一般的に700FP以上が高品質なダウンと言われているので、オーロラ600DX 山渓モデルの760FPは保温性に優れた良質なダウンと言えます。
他社のシュラフと比較するときに参考にしてください。
サイズ
サイズはレギュラーとロングの2種類用意されてます。
レギュラー・・・身長178cmまで。
ロング・・・身長185cmまで。
私の身長は176cmの体重65kg中肉中背ですが、レギュラーサイズで少し圧迫感はあります。
なので、身長178cmの方でレギュラーサイズを使用する場合は、おそらくギリギリ入れるレベルになるでしょう。
ダウン量
オーロラ600DX 山渓モデルの600の数字は中に入っているダウンの量を表しています。
例えば、オーロラ900DX 山渓モデルは、900gのダウンを入れているということです。
ですが、ダウンの量が増えると保温性が上がる分重量が増し、コンパクト性も失っていくので注意して下さい。
もちろん、
同じFPであればダウン量に比例して価格もあがります。
DXとは
ナンガ オーロラ600DX 山渓モデルのDXとはヨーロッパ産ホワイトダックダウンを国内で洗浄したものを使用。
ナンガからは他にもポーランド産ホワイトグースを使用したSPDX(860FP)や、DXの羽毛に超撥水加工を施したUDD(770FP)などがあり、そちらはワンランク上のシュラフです。
日本で輸入されている羽毛の多くはアジア産になっていますが、一般的には北欧などの寒冷地を産地とするダウンが保温性に優れていると言われています。
ダウンとフェザーの比率
- ダウンは高価で、綿毛のような形で軽くて柔らかくて保温性が高い。
- フェザーは安価で、羽の形をしていてダウンに比べ重く保温性も低い。
ダウン100%だと柔らかすぎて型崩れしやすいので、フェザーを混ぜるのが一般的でフェザー10%以下で高品質と言われています。
生地
通常、シュラフのダウン素材は湿度に弱くテント内が結露しやすい冬場はシュラフカバーが必要になります。
しかし、ナンガのオーロラテックス生地のオーロラ600DX 山渓モデルは防水性能のおかげで結露で濡れても保温性の低下には繋がりません。
使用後は毎回きちんと干して乾かしましょう。
噛み込み防止
開閉部分のファスナーは噛み込み防止仕様になっています。
前のシュラフは電気を消して寝ようとしたときに、よくファスナーを噛み込んでいました。
そうすると、電気を付けなおして噛み込みを外す作業をしないといけないこともあり、面相だったのですごく助かってます。
また、電気がなくてもファスナーの位置をすぐに見つけられるように、上の写真の白色の部分が蓄光素材になっていて非常に便利です。
絞り部分
シュラフ内に冷気の流入を防ぐための絞りが、顔の部分と首元部分の2カ所付いています。
首元からの冷気は本当に堪えますから非常に嬉しいです。
ボックスキルト構造
ダウンの保温性能を活かすために最も効率的な方法。表地と裏地の間に通気性のあるメッシュを配置し片寄りを防ぐために縦横にボックスを設定しています。
簡単に言うと、羽毛の片寄りを防いで保温性を保つ構造のことです。
ボックスキルト構造の他にも、ナンガのシュラフはシングルキルト構造と、台形ボックスキルト構造があり、それぞれの特性を活かしたつくりになっています。
大きさ
コールマンの冬用の寝袋との比較写真です。
乾燥
ダウンのシュラフは特に水分や湿度に弱いのでしっかり乾燥させましょう。
生地が傷んでしまうので直射日光は避けたほうがいいです。
風通しの良い場所で、陰干ししてください。
収納・保管・洗濯
収納
収納は大変ですが、力で収納袋に詰め込む感じでいく感じでOKです。
冬でも天気の良い日にテント内で力任せに収納袋に詰めてると汗がでてきます。
保管
ダウンシュラフは付属の収納袋から出して、陽の当たらない通気性の良い場所に掛けて保管しましょう。
長期間付属の収納袋で圧縮されていると、羽毛が潰れて保温力の低下を招いてしまいます。
自宅で広げての保管が難しい場合は、ナンガから販売されている長期保管用の通気性の良い「メッシュバック」などを使って保管してください。
保管方法について詳しい記事は↓
洗濯
ナンガの公式ホームページに
ダウンを洗うと品質が下がってしまう。多くの方がそんな勘違いをしているかもしれません。むしろ、正しく洗うことで汗や油がとれ、フワフワのダウンがよみがえります。
引用元: DOWN CIRCULATION – NANGA | ナンガ
と記載があるので汚れや匂い等が気になるようであれば洗濯してみましょう。
また、当然ですが洗濯をしたあとは乾燥もしっかり行う必要があります。
洗濯方法の細かい手順については
下記↓のブログを参考にしてください。
口コミ・評判
450DX、750DXとのスペックの違い
<ナンガオーロラ 山渓モデルの比較>
450DX | 600DX | 750DX | |
快適使用温度 | 0℃ | -6℃ | -8℃ |
下限温度 | -5℃ | -11℃ | -16℃ |
重量 | 約1,000g | 約1,250g | 約1,400g |
収納サイズ | φ17×29cm | φ18×30cm | φ22×32cm |
600DXを使用した感じでは、450DXでは真冬の氷点下を下回る気温での使用は厳しいと思います。
450DXはメーカーからも3シーズン用と謡ってあるのでほぼ基準通りですね。
冬キャンプも視野にいれるなら600DX以上、冷え性の方は750DX以上のシュラフを購入することをお勧めします。
永久保証
ナンガは安全で高品質なシュラフを使い続けて欲しいとの想いから「永久保証」となっています。
やはり、外で使う以上傷つけたり破れたりするのは当然の事だと思います。
大事に使っていても引っかけたりしますよね。
ですが、「永久保証」が付いていれば安心ですし一生付き合っていけるシュラフだと思います。
カスタマイズ
ナンガのシュラフは羽毛の増量もしてくれます。
有料にはなりますが、自分の好みにカスタマイズできるのはうれしいですね。
ちょっと足元が冷えるなとかのレベルなら羽毛の増量で対応を検討しても良いかもしれません。
増量を行えないモデルもあるそうなので注意しましょう。
増量についての料金はこちら↓
<増量に関しての目安> 2022年3月現在
DXタイプ 4,500円(税別)
SPDXタイプ 8,500円(税別)
UDDタイプ 5,000円(税別)
STDタイプ 3,500円(税別)
※全て50gごとの金額です。シングルキルト構造
最大100gまで増量可能 羽毛費用以外に別途3,000円(税別)
上面ボックス構造
最大でおよそ150gまで増量可能 羽毛費用以外に別途3,000円(税別)
ボックスキルト構造
最大で200gまで増量可能 羽毛費用以外に別途3,000円(税別)
上記金額はあくまでも目安でございます。正確な費用と納期については、製品の弊社到着後にご連絡差し上げます。
自分専用にカスタマイズしたシュラフはテンション上がりそうですね!
まとめ
ナンガ オーロラ600DX 山渓モデルで―7度の冬キャンプは大きな問題なく翌朝を迎えられていますが、不安要素がなかったわけではありません。
冷え性の方は750DX、北海道のキャンパーさんは900DXを検討することお勧めします。
万全の準備をして、楽しい冬キャンプに出かけましょう。
冬キャンプの準備がまだの方については↓
以上、最後までお付き合いありがとうございました。